今日(2018年9月22日)もまた、奈良県で起きた村八分問題がニュースになっていました!
村八分って若い世代は『仲間はずれにされる』事の昔の言い方であって、この時代にそんなのが現実に起こっているなんてあまり想像できないのが現状だと思いますが、私たちの想像を遥かに超える程、今でも村八分にされるという事が地方では現実にあるんです!
そんな『村八分問題』を、移住者の立場から考えてみたいと思います♪
1)村八分って何なの?
村八分とは、元々江戸時代以降、村落で行われた私的制裁の事を言います。村のおきてに従わない者に対し、村民全体が申し合わせて、その家と絶交し孤立させるんですね。(ヒェー恐ろしぃ〜!)
そして「八分」については、火事と葬式の二つを例外とするところからとも、また「はずす」「はねのける」などの同義語からもきていると言われています。
農業経営の近代化に伴い、各家庭が独立的に生計が立てられる様になってきている為、『村八分』的な行為はあまり表立って問題になる事は昔に比べ少なくなった代わりに、今では『仲間はずれ』を意味する言葉として用いられています。
昔は『村八分』にあうと生活していけなくなる為、とにかく村民一人一人に謝罪してなんとか元どおりの付き合いをしてもらえる様、許しを乞うしかなかったんですね。
現代社会に比べると、生きにくい時代だったんだなと昔話の様思ってしまいがちですが、こんな馬鹿げた話がなんと現代社会でも根強く残っている集落が今だにあるのには驚かされます!!
2)奈良で起きた村八分問題の酷さ
ニュースで弁護士会が人権侵害と認定した村八分問題勃発の舞台は奈良県天理市です。
訴えを起こした夫妻によると、今から26年前の1992年に天理市で新築住宅を購入し家族で移住して来て以来、自治会費(年1万3500円)を自治会に払い続けてきたにも関わらず、自治会からは夫妻が集会や神社の祭りなどに参加することを認めてもらえず、市の広報誌や回覧板も届けなかったという。
自治会側は、会費はしっかり徴収するくせに夫妻一家の加入は一切認めず、夫妻の母が亡くなり自宅で営んだ葬儀にすら自治会の役員をはじめ周囲の住民が来ることもなかったという酷さ。
「あれ?村八分って火事と葬儀は話は別なんじゃなかったの?」
って思っちゃいますね。
会費はちゃっかり取ってるくせに、夫妻の身内の葬儀すら無視する自治体、どうかしてますね。
これじゃあ夫妻が怒るのも無理ないです!
会費を払っているのに、そんなひどい仕打ちをするなら、今まで何十年と払って来た会費を返してくれ!!って言いたくなるの、すごく分かりますよ。
でも自治体の態度は弁護士会からの勧告書にも動じず、会費の返還にも応じず反論し続けていると言う。
弁護士会は、その地域に住所があるすべての人に構成員となる資格を与えず、加入資格を限定していること自体が「許されない差別的取扱い」とし、長年にわたる慣例であったとしても「不合理な差別的取扱いで人権侵害にあたる」と指摘している。
これじゃあ何の為の誰の為の自治会費なのかわからない!!
構成員の飲み代に消えるだけなのではないか!?とすら疑ってしまう。
3)移住者の立場から村八分を考える
政府が来年度から「地方創生」を掲げ、高齢化する村町の過疎問題の解決策や人口分散を狙い、移住希望者に手厚い補助金(起業資金の補助は最大300万円)を予算に組むと意気込む流れと、テレビ番組の田舎暮らしの魅力や移住特集を組むなど、移住ブームが過熱しています。
移住をPRする謳い文句なんかは、田舎暮らしの良いところしかフォーカスしませんよね?
でも現実にはこういった『村八分』的な事は、今の時代でも日本全国である様ですし、この様な『仲間はずれ』を作って優位な立場を喜ぶ集団文化が残念ながら日本には古くからあるのだと思います。
実際に私も7年前に東京から小さな田舎町に移住して来ましたが、憧れていた生活と同じくらい、想像していなかった大変な生活も経験する事になりました。
そういえば先日、うちの集落の自治会とは関係ないのですが、町のイベントで出店を誘われて参加する事になったんです。
そしてイベント当日に会場の「道の駅」に行ってみたら、、、
何と誰も来ていなかった!!!
ということがありました!
ドッキリかと思いましたよ。笑
スイーツを売る為に朝早くからたくさん仕込んで来ているのに誰もいないって、、、汗
道の駅のスタッフに聞いてみると、どうやら台風が通過する可能性があるので中止になったとか。
まじかヨォ〜〜!! 誰も連絡してくれないなんてどうなってるの!?
って感じですよね?
慌てて事務局に電話したら他人事の様に『あれ〜?誰も連絡来なかったの?』だって。
ありえないね。 うちだけ連絡がこないのって。
これもプチ村八分だわね。
申し込み用紙に連絡先の電話番号だって書いてあるのにさー。
何の為の連絡先記入よ?って感じでしたよ。
私の場合は、今回の奈良の村八分問題とは逆で、むしろ自治体の方から入って欲しいと何度も誘いがきたんですね。
でも東京で生まれ育った私としては、どうも集落の自治会に一度入ってしまうと抜けられないし、知らない人のお葬式を手伝ったり、お祭りや行事に参加したりするのは苦痛でしかないのと、自治会費が年に何やかんや5万円程かかるので、丁寧にお断りしたんです。
でもその影響か、すれ違い際に挨拶しても態度が冷たい様な、、、汗
それはそれでしょうがないと割り切るしかないです!
近所付き合いがなくなっても一昔前の様に生きていけない様な環境ではないですから♪
当然、広報誌や回覧板もこないので地域の情報も入ってきません。ゴミ収集場も使えないですが、広報紙は役場に行ってもらってくれば済むことですし、ゴミは直接クリーンセンターへ持っていけば良いだけの事なので、むしろその方が快適に思えます。
(移住後に失敗しない物件の選び方や注意点の記事はこちらです!)
やはり移住を決めた際に一番大事なのは
- 住む土地の住人の話を聞く
- 自分達は地元の人と馴染んで仲良く生活していきたいのか、静かにひっそり暮らしたいのかを決め、その意向に合った土地を選ぶ
という事に尽きると思います。
物件を購入する前に、近所に住む人を訪ねて話を聞くのはとても大事です。
話を聞く事で、その集落の住民の雰囲気だとか風習が伝わってきますから、自分が馴染めそうかどうかがある程度わかってきます。
また、私のケースの様に初めから自治体に入る事なくひっそり静かに暮らしたい人は、田舎の集落よりも定住用別荘地の方が向いていると思いますね。
地元の交流とか何のしがらみもありませんし、管理費を払えば面倒な草刈りや除雪やゴミ収集の管理もやってくれますから♪
移住者の立場から村八分問題を考えてみると、上記で述べた様に住む地域の選択には十分慎重になるべきたと思いました。
そこを間違えてしまうと、『自業自得』とか『自己責任』と捉えられてしまいがちです。
いくらその地域が親の故郷で、Uターン移住だとしても、親が知っている頃の人間付き合いと同じ様な関係性を地元の人と築けるかどうかなど、実際に移住前に自分達なりにリサーチしてみないとわからないですし、今回の事件の様に痛い目にあってしまう確率も高くなります。
残された人生が狂ってしまわない様、移住計画は楽しみながらじっくり焦らず下調べを念密にしてから移住しましょう〜♪
私は東京から移住してきて本当に良かったと思ってます!
あ、でも来年からなら政府から移住支援金もガッツリ出るから、もう少し後から移住すれば良かったわぁ〜!残念 😥 笑
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