今朝のニュースは知的障害児を育てる家族には残酷すぎるものでした。
前々から障害者雇用の水増し問題はよくニュースにも取り上げられていて呆れていましたが、今朝のニュースはもっと酷いものでした。
なんと全国47都道府県の正職員採用試験の障害者枠のうち、障害者雇用促進法で精神・知的障害者の雇用も義務づけられているにもかかわらず、約8割の35道府県が身体障害者に限定していたという驚きの実態!!
こんなことがあってはなりません!!!
なぜこんな大問題が今現在も改善されないのかを追ってみました。
1)知的障害者雇用は身体障害者雇用よりも低いのはなぜ?
そもそも2年前の2016年8月、厚生労働省は障害種別を限定しない「公正な採用選考」を都道府県などに要請していたんですね。
でもあくまで『要請』であって法的な強制力はないので、自治体の判断に委ねられていて、実際は見て見ぬ振り状態だったと言えます。
地方公務員の募集や採用については「身体障害者に限定することなく、他の障害者にも広く門戸を開き、能力・適性のみを基準とした公正な採用選考の実施」を求め、精神・知的障害者の雇用を促しているにも関わらず、現役公務員の態度はこうだ。↓
一例を挙げると富山県の人事担当者の対応コメントがエグすぎる!!
『特段それ(厚労省からの要請)を受けてしたことはない。他県もやっているところは少ないのでしていない』
何の悪ぶれもなくよくもぬけぬけとそんなことが言えるな!とあたしゃブチギレたよ!!
子供が先生に怒られて『だってみんなやってないじゃ〜ん!』って開き直っているレベルと一緒じゃないですか?
こんな腐った公務員が一生安定した給料もらって年金も退職金も心配ない生活を送っていると思うと腹立たしくてしょうがない!!!
なぜ知的障害者は雇用されず、身体障害者だけを雇用するのか
障害者って一言で言われるけど、障害者の間でも差別があるのかと思うと切ないですね、、、。
私が察するに、『身体障害者』の方が確かに『見た目』で障害があるとわかりやすいし、知能や精神面が正常であれば仕事の幅や信頼性なども高いのかもしれない。
反面、精神面で不安定な発達障害や、学習障害があったり知的に遅れがある障害者って見た目ではわかりにくく、雇う側からすれば扱いにくいというのが本音なのかもしれませんね。
国としても、障害者が手当を受け取るだけの生活をされては国の財政をも苦しめる訳で、自立に向けて働きかけた方が良いという事は十分承知しているんですね。
そして憲法が規定する「職業選択の自由」の実現に向け、国や地方自治体は障害者雇用促進法に基づき民間企業を指導しているなど、前向きな動きはあるにはあるのです。
知的障害者の雇用に関しては、1998年7月から義務化されていますし、精神障害者を対象にした改正法は2013年6月に制定後、約5年間の周知期間があり、今年4月から雇用が義務づけられたのにも関わらず、約8割の全国都道府県の自治体は無視しているという現実、、、。
大人のする事じゃないです。
痛すぎますね。
2)障害種別を限定&水増し雇用する汚い自治体の実態
障害者雇用を水増しって一体どういう事なのか?
それは国や地方自治体は全雇用の2.5%、民間企業は2.2%の割合で障害者の雇用枠を義務付けしてあり、その割合に満たない自治体や企業は、不足分1人につき月額4万円〜5万円を、厚労省が所管する独立行政法人に支払うことが義務付けられています。
障害者雇用がその割合に満たない場合、ペナルティーを課せられるという訳ですね。
ペナルティーを払いたくない自治体や企業が、障害者雇用の人数をごまかすという汚い事をするんです。
具体的にどんな汚い事で水増ししてるの?
これはほんの一例ですが、裸眼の視力が0.1以下の人まで『障害者』のカウントに入れてしまうという姑息な事をしてるんですね。
もっと酷い例もあります。
信じられませんが、何と既に死亡した職員をカウントに入れていたり、自己申告の『不安障害』や『うつっぽい状態』の職員の数までカウントしていたんです。
障害者手帳など全く持っていない人も障害者枠の人数に入れていたという事です。
こんな事が起こっても良いのでしょうか?
交通違反をすれば逃げ徳にならない様、徹底的に違反金を請求し続けるし催促を無視し続ければ逮捕されます。
一方で障害者雇用の水増し違反をしても逮捕されるどころか何の罰則も受けないなんて、日本という国はどうかしてますよね?
例えばの話ですが、交通違反と障害者雇用違反でどうしてこんなにも罰則の重さが違うのでしょうか。
タチが悪いのは、33の国の行政機関のうち28機関で3700人が不正に計上され、障害者手帳を確認されないまま障害者として計上されたり、中には過去1度も在籍していない“2人”が含まれていた事実です。
国の行政機関が、ですよ?
これは立派な犯罪です!あり得ないです!!!
そしてこれらの機関は何の罪にも問われないなんておかしくないですか?
汚すぎますよね?
障害種別を限定せず、身体・精神・知的障害者枠を全て設けている素晴らしい自治体はどこ?
中には素晴らしい自治体もあるんです!
障害種別を設けず全ての障害者に対して受け入れ枠の数をしっかり受け入れ貢献している自治体を、敬意を持ってあげさせていただきます♪
- 東京都
- 神奈川県
- 新潟県
- 鳥取県
- 島根県
びっくりしてしまいますが、全国の都道府県でたったの1都4県だけでした。
残念ながら私たち家族が住んでいる自治体は入っていません。
将来が不安になりますね。。。
なぜ精神・知的障害者は排除されてしまうのか。
沖縄県の職員はこの様に堂々と答えていました。
「身体障害者はインフラ整備で健常者と同じ仕事ができるが、精神・知的の方は難しい」
もう本当に腹立たしい。
こいつに『日本理化学工業株式会社』の工場を見せてやりたいわっ!!!
この会社は本当に素晴らしく、何度も何度もテレビ番組で特集されていて、知的障害者雇用の割合が何と全体の8割近いという、海外にも例がない様な障害者雇用に対しての取り組みを評価され業績も同時にあげているんですね。
簡単に紹介すると、日本理化学工業はチョーク製造している工場です。
1960年に初めて知的障害者を雇用して以来、一貫して障害者雇用に力を注いできた会社です。
1975年には川崎市に日本初の知的障害者多数雇用モデル工場を建設し、製造ラインをほぼ100%知的障害者のみで稼動できる様、工程に様々な工夫を凝らしているんですね。
それまでの道のりは想像を絶する程の険しい壁がいくつもあったはずです。
排除するのも解雇するのも簡単ですが、作業の流れを理解しこなしてもらうまでには気が遠くなる程の根気と向かい合う覚悟が、経営者に求められます。
ほとんどの企業や自治体はこの覚悟をはじめっから放棄してしまうんですね。
このチョーク工場の知的障害のある職員達は、仕事を覚えてこなせるまでに時間はかかりますが、一旦体で理解出来てくると、長〜く真面目に本当に会社の為に働いてくれるんですね。
会社の為だけじゃありません。
職員達、みんな楽しそうに仕事をしているではありませんか!!
仕事に生きがいを見つけ、人に必要とされている事、人の役に立つ事の喜びを、この人達は一番肌にしみて感じているのではないでしょうか?
そんな機会、場所を与えてくださっている、日本理化学工業の社長さんは本当に凄いと思います!
私の息子は知的障害(中程度)がありますが、一生懸命出来る事を一つずつ増やして日々頑張っています。
チョーク工場の様なところへ就職できれば幸せですが、住んでいるところは知的障害者枠を設けていない県ですから、これから先、扉が少しずつ開いてくるのか、それとも閉ざされたままなのか、枠を設けている県に引っ越すのか、今はまだ見えない不安でいっぱいです。
息子にとって生きやすい未来が待っている様、親に出来る事は働きかけていきたいですし、国にももっと障害者雇用促進法を徹底して厳しい目で行なっていって欲しいと願うばかりです、、、⭐︎
今日はどんな感じ? ポチッとチェックしてみてください♪
コメントを残す